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第2回ウィトゲンシュタイン記念 左手のピアノ国際コンクール開催日

20年9月、21年2月と大会を延期をしながら日程調整を続けていました第2回大会は、21年12月に行うことが決まりました。

応募部門はピアノ愛好家部門作曲プロフェッショナル部門の2部門を予定しています。詳細は追ってお知らせします。

2020年7月5日 左手のピアノ国際コンクール実行委員会

第2回ウィトゲンシュタイン記念 左手のピアノ国際コンクール延期のお知らせ

昨今の社会情勢を鑑みて、第2回ウィトゲンシュタイン記念 左手のピアノ国際コンクールは開催を延期することになりました。当初の開催予定日は21年2月27日でしたが、21年秋以降の開催を目指します。

次回大会は当初予定されていましたアマチュア・ピアノ部門と、プロフェッショナル・作曲部門の開催を予定しています。日程等が決まりましたら再度お知らせいたします。今後とも応援のほどよろしくお願い申し上げます。

左手のピアノ国際コンクール実行委員長
左手のピアニスト智内威雄 2020年4月3日

記念CD販売開始

第1回大会の記念CDの申し込みが開始されました。
 
1枚が2000円(税別・送料別)で、売り上げは次回大会の運営資金になります。
 
お求めの方は(オンラインストア(https://onehandpiano.myshopify.com/)からお申し込みください。

パネルディスカッション映像

『「 苦難の歴史を乗り越え開かれた未来に」 ~病と音楽についての体験談~』より

2018年11月4日 <第1回ウィトゲンシュタイン記念 左手のピアノ国際コンクール>

左手のアーカイブコンサートのお知らせ
<左手のピアノ国際コンクール開催記念>

公式Facebookページより転載
3月24日 東京銀座ヤマハホール

審査のふりかえり

審査員代表:智内威雄 2018年11月5日
(審査員:川上統、小林出、武田真理、智内威雄 敬称略・五十音順)

プロフェッショナル部門

大変レベルが高く、1人1人の音楽性の高さ、音楽への希望の強さなどを感じました。そして素晴らしい事に、本選には全く違う6人の個性を選ぶことが出来ました。誰1人似ている演奏スタイルの方はいませんでした。
そもそも全く違う演奏スタイルの者同士を比較する事は不可能であると感じ、我々は少し変わった審査方法をとりました。他人と演奏を比較するのでは無く、その人自身が持つ個性をよく観察し、演奏でどれだけ表現出来たかという事に焦点を絞りました。個々の持つ個性についての話し合いは、回り道に思えるかもしれませんが、その反面、参加者の様々な美点を発見する事ができました。順位についても審査員全員一致の回答が出されました。このような審査が出来たことは国際国内問わずピアノコンクールの場では非常に珍しい事であり、とても誇らしいことでした。

アマチュア部門

大変熱量の高い名演の連続でした。我々審査員一同その情熱に驚きました。審査員控え室でも、聴衆のように演奏の喜びを語り合っていました。その熱はそのまま審査結果にも反映されました。
アマチュア部門の大賞は本来1人に与える予定だったのですが、皆さまの熱演に審査員一同感動し、3人に授与することになりました。そしてそれだけにとどまらず全ての参加者に賞を与えたいという審査員全員の思いが高まり、全ての方に特別賞が行き渡るようにしました。

全ての演奏に真摯に向き合ってくださった審査員の皆さまに感謝いたします。


各部門の講評

プロフェッショナル部門・本選の講評

1位の高岡さんは、音楽に対する愛情と造詣の深さを元に、非常に高い精度で楽曲を演奏されていました。その演奏は、ただ精密なだけではなく、曲への愛情に満ちていました。本選のウィトゲンシュタイン編曲のシャコンヌでは、彼の持ち味を全て出し切るような渾身の演奏であり、その情熱に会場中が熱狂しました。群を抜いた優れた解釈と探究心、そして素晴らしい演奏に敬意を表し1位、そしてウィトゲンシュタイン賞を授与しました。

2位のチャイキティワッタナさんは、表現、技術面、舞台でのマナー、全てにおいて完成された舞台人であり、既に優れたコンサート・ピアニストでした。本選では少し集中力が保てなかった部分もありましたが、予選、本選通じて素晴らしい演奏を聴かせてくださいました。特に予選のスクリャービンは、繊細でありながらも非常に迫力ある演奏でした。
スクリャービン特有の内に秘めた美しさと激しさを見事な名演で披露してくださいました。今回のコンクール中で、最もピアノが響いた瞬間でした。本選でもラヴェルのピアノ協奏曲を熱演してくださいました。20代前半とまだ若く、これからの活躍が期待される逸材だと思います。2位おめでとうございます。

3位の瀬川さんは、予選から彼女の持ち味を活かした演奏を披露してくださいました。とても情熱的でグイグイと引っ張り、そして劇的な効果を演奏にふんだんに盛り込みながら、一瞬でホールをコンサート会場にかえてしまうような演奏を披露してくださいました。予選に比べると本選では少し疲れが演奏に現れてしまいましたが、それでもピアニストとしての経験を活かして巧みに舞台をまとめ上げている姿は立派でした。このプロフェッショナル部門にふさわしい経験豊かな魅力的な舞台を作り上げたことが評価されました。3位おめでとうございます。

3位の早坂さんは、予選で演奏されたスクリャービンが叙情的で美しく、曲の内面から湧き上がる音楽を見事に紡ぎ出してくれました。本選は少し集中が切れてしまう部分もありましたが、立て直しもとても早く、プロの舞台でも十分通用する精神力を見せてくれました。予選同様に叙情的で幻想的な世界を描き出し、とくにサンカンを演奏した時は、その美しさに 会場中が息をのむほどでした。まだ10代と若い世代のピアニストですが、間違いなくこの世代を牽引していく優れたピアニストだと思います。そして演奏順番で直前の瀬川さんの演奏スタイルとの違いも、コンクールの見どころの1つになっていました。瀬川さんの能動的で内面の激しさを持つ美しさと、早坂さんの受動的な静けさを持つ美しさのコントラストは、多様性あるピアノ演奏にまた新たな1ページを刻みました。3位おめでとうございました。

入選の平良さんは、予選では少し硬い印象がありましたが、本戦では伸びやかで清々しい演奏を披露してくださいました。手の脱力など、体の使い方が絶妙であり見事な音をピアノから引き出していました。腕の重みをうまく活かした奏法は、ピアノが音を潰すこと無く余裕を持って鳴り響き、聞いていてもとても心地の良い演奏でした。シャコンヌなど大きめな曲を今後どのように平良さんの個性で染め上げていくかが楽しみです。入選おめでとうございます。

入選の恩田さんは、予選で聴かせていただいたゴドフスキーの練習曲が素晴らしかったです。とてもよく整理されており、左手のピアノ音楽上で最も難曲であるはずの楽曲が、あたかも簡単な曲であるかのように錯覚させられました。見事な解釈であり見事な演奏でした。本選では全体的に演奏の疲れが目立ってしまい彼女特有の理知的な表現が発揮出来なかったのが残念でしたが、今後の演奏に大いに期待しています。入選おめでとうとございます。

アマチュア部門の大賞受賞者への講評

木田さんは、卓越した技術はアマチュア部門というよりは、プロフェッショナル部門の域に達した演奏でした。アプジルの演奏は素晴らしく、この楽曲を知らなかった人でも、演奏でありアプジルの魅力に魅了されたのでは無いでしょうか。その演奏力が評価され大賞となりました。

濱川さんは、ゴドフスキーの練習曲と、アンドリーセンの楽曲を演奏してくださいました。以前よりワンハンドピアノフェスタにも参加してくださっていますが、毎回誰もが知らないような楽曲を掘り起こし、そして理知的な解釈に裏打ちされた演奏により、より多くの方に魅力を広めていらっしゃいます。その楽曲を紹介していく姿勢は、プロアマ問わず見習いたい姿勢です。その演奏と楽曲への向き合い方が評価され大賞となりました。

久本さんは、近藤浩平さんの「海辺の祈り」と「うみ」を演奏されました。まずプログラミングが素晴らしかったです。、震災後の海と、平和な海を照らし合わせ、メッセージ性の強い選曲をされていました。演奏は更に素晴らしく、音楽性はもちろんの事ですが、楽譜の読み込みも優れており、音価の正確性に始まり、楽譜の裏側にあるペダリングによる絶妙な響きのコントロールなど、左手のピアノ音楽に求められるペダル技術を存分に披露してくださいました。特にそのペダリングが評価され大賞に選ばれました。

審査結果

11月2日、3日、4日に行われました第1回 ウィトゲンシュタイン記念 左手のピアノ国際コンクールの結果を掲示します。

プロフェッショナル部門22名、アマチュア部門28名が応募されました。参加者の方々、審査員の方々、運営スタッフに聴衆の方々の間にも沢山の交流が生まれ、大変素晴らしい大会になりました。この大会の運営は、左手のピアノ演奏による「交流」がテーマにありました。目標に向け切磋琢磨できる仲間との出会いを提供するために色々な工夫をちりばめました。

賞に関しましては、各自の今後の励みにしていただければと思います。選考理由などの大会総括は後ほど公式サイトに掲載いたします。個々への講評はメールアドレスに直接送らせていただきます。本コンクールをきっかけに、素晴らし縁が広がっていく事を期待します。また次回も皆さまにお会い出来る事を楽しみにしています。

左手のピアノ国際コンクール実行委員会


プロフェッショナル部門

1位 高岡 準
2位 チャイキティワッタナ・ガン
3位 瀬川 泰代
3位 早坂 眞子

入選 平良 久美
入選 恩田 鈴華

プロフェッショナル部門の特別賞

ウィトゲンシュタイン賞(純金メダル+500$) 高岡 準

優秀演奏者賞(提供:岩瀬様) 瀬川 泰代
優秀演奏者賞(提供:岩瀬様) 早坂 眞子
優秀演奏者賞(提供:岩瀬様) 平良 久美
優秀演奏者賞(提供:岩瀬様) 恩田 鈴華

近藤浩平賞(提供:近藤様) 高岡 準
レフトハンドパフォーマンス賞(提供:平谷様) 高岡 準
レフトハンドパフォーマンス賞(提供:平谷様) チャイキティワッタナ・ガン
レフトハンドパフォーマンス賞(提供:平谷様) 瀬川 泰代
レフトハンドパフォーマンス賞(提供:平谷様) 早坂 眞子
レフトハンドパフォーマンス賞(提供:平谷様) 恩田 鈴華
レフトハンドパフォーマンス賞(提供:平谷様) 平良 久美

アマチュア部門

大賞 木田 なおみ
大賞 濱川 礼
大賞 久本 久子

入選 中辻 晃子
入選 鈴木 笙太
入選 稲垣 綾香

アマチュア部門の特別賞

メイプル音楽賞(提供:井野口様) 中辻 晃子
メイプル音楽賞(提供:井野口様) 鈴木 笙太
メイプル音楽賞(提供:井野口様) 稲垣 綾香

こころピアノ音楽賞(提供:馬場様) 高橋 佳子
こころピアノ音楽賞(提供:馬場様) 桂 む雀
こころピアノ音楽賞(提供:馬場様) 菊地 礼子
こころピアノ音楽賞(提供:馬場様) 玄地 寿美子
こころピアノ音楽賞(提供:馬場様) 森川 信子
こころピアノ音楽賞(提供:馬場様) 河野 信幸

ワンハンド・ピアノレッスン賞(提供:辻様) 浅井 千明
ワンハンド・ピアノレッスン賞(提供:辻様) 内藤 みゆき
ワンハンド・ピアノレッスン賞(提供:辻様) 辻 千賀子
ワンハンド・ピアノレッスン賞(提供:辻様) 上田 茂智

近藤浩平賞(提供:近藤様) 久本 久子

日本ギロック協会賞(提供:日本ギロック協会様) 太田 美羽
日本ギロック協会賞(提供:日本ギロック協会様) 常本 志帆
日本ギロック協会賞(提供:日本ギロック協会様) 濱本 彩菜
日本ギロック協会賞(提供:日本ギロック協会様) トーラ

作編曲賞 小野 智洋
作編曲賞 岡沢 成俊
作編曲賞 大山 滉介

敢闘賞 阿部 恭子
敢闘賞 伊藤 友香子
敢闘賞 若林 寛
敢闘賞 小杉 世

受賞者記念コンサートのお知らせ

11月4日(日) 17:00~
(本コンクール入賞者と、左手のピアニスト智内威雄によるピアノコンサート)

◆チケット:前売り2500円、大学生以下2000円、当日3000円、障がい者1500円、ペア券4800円(前売りのみ2枚発券)
◆チケット問い合わせ:072-721-2123 contact@lefthandpianocompetition.com 左手のピアノ国際コンクール実行委員会 事務局(9:00-17:00 月曜休館) 箕面市立メイプルホール内

実行委員長より

皆さんこんにちは、左手のピアニストの智内威雄です。このたびは大阪府箕面市にて、世界初になる「左手のピアノ国際コンクール」を開催する運びとなりました。

“苦難の歴史を乗り越えた芸術を、開かれた未来のために”をスローガンにこれまでも「左手のピアノ音楽」の普及活動を行ってきました。その2度の世界大戦で発展した演奏分野は、楽曲の外面的な美しさだけではなく、近代の世相をも映しだす類い希なレパートリーです。約300年続いてきたと言われる左手のピアノ音楽ですが、その演奏分野に特化したコンクール・コンテストが行われた記録はなくクラシック音楽史上初めての試みになります。

第1回の左手のピアノ国際コンクールは、国際文化交流を育む箕面市と関連する諸団体、市民と共に世界に向けて発信を行います。
皆さんの参加をお待ちしています。

2018年11月2~4日、大阪府箕面市にて「第1回 ウィトゲンシュタイン記念 左手のピアノ国際コンクール」を開催します。「左手のためのピアノ曲」にフォーカスしたコンクールは世界初の試みであり、左手のピアノ曲のさらなる発展と充実を目指します。そして障がいの有無にかかわらず、ピアノ演奏による表現を競い合います。本コンクールは、左手のピアノ曲の認知向上にとどまらず、ピアノ演奏を通した地域社会との連携も視野にいれ、国際文化交流を育む箕面市と関連する諸団体、市民と共に世界に向けて発信します。応募部門は、プロフェッショナル部門とアマチュア部門の2部門になります。

We have publicly released the English version of the Competition Outline.
コンクール当日のスケジュールを公開しました